お知らせ

2018/02/14 00:00


みなさん、どうも、すみ花です。

毎日寒いですね。でも、なんだか春の香りがすぐそこに近づいて来たような気もしませんか?

さて、今日は連載3回目をお送りします。

いきなりですが、「日本舞踊ってなぁに?」というお話しをさせていただきたいと思います。

歴史を簡単にたどってゆくと、まず1400年頃に「能や狂言」が普及し、貴族文化に寄り添うものとして存在していました。そして1600年頃、出雲の阿国が「かぶき踊り」を創演し、様々な変遷を得て現在の「歌舞伎」が出来あがりました(諸説あります)。歌舞伎はどちらかというと庶民に寄り添うものだったそうです。その後貨幣が流通するなどして庶民にも余裕が出て来た結果、その歌舞伎の中で「舞」の部分だけにスポットを当て、稽古文化として発展したものが現在の「日本舞踊」とされています。どれも別々の芸でありながら色々な部分で影響を受けあっているのが日本の古典文化の特徴なのだそうです。一つ言えることは、これらの芸能のうち現在女性が関わることができるのは、日本舞踊だけなのです。ですから能や歌舞伎にも『道成寺』の演目はありますが、女性が演じ踊る醍醐味というのを、今回の日本舞踊の公演で味わっていただけるのではないかと思います。

大まかな説明でしたが、こうして歴史をたどってみると、歌舞伎発祥以来400年以上ものあいだ変わることなく伝承されている芸を、今回舞台の上でご披露させていただくのだと思うと、すごく身が引き締まる想いです。でも、踊りの技術(振り付け)は見よう見まねで真似できたとしても、さて、日本人が大切にして来た「心」というものを私は少しでも理解し受け継ぐことが出来るのでしょうか。これはもっともっと学ばなければなりません。

 

私の日本舞踊においての名前は『花柳萩和香』です。

花柳流という流派で、何年か稽古を積んだのち名取試験を受けて合格すると、名取名をいただくことができます。私は萩師匠の弟子なので、「萩」に「和香」という名をつけました。名前一つにしても、こうして脈々と受け継いでゆくのです。

ただ、実際のところ「受け継ぐ」ということがとても難しい状況だと感じています。毎月のお稽古事のお月謝はどんな習い事でも必要ですが、名取になるため、またこうして舞台に立とうと思うと、目の玉が飛び出るくらいのお金が必要になります。存続させるために必要なんだそうです。私は有り難いことに日舞を学び始めたことで時代劇に出演することが出来るようになったので、その恩返しと思い今回覚悟を決めて「京鹿子娘道成寺」を踊らせていただきますが、この調子で続けることはきっと難しいです。

せっかくの日本の素晴らしい芸能文化が、そうして狭まって行ってしまうことはもったいないと思い、だからこうして、今の自分に出来る限るのことをして、一人でも多くの方に日本舞踊に触れてみていただきたいのです!


ではまた、次回は楽しいお話をしたいと思います。


すみ花