連載

2018/04/13 20:43

季節はすっかり春。
お願いですから、春が来るのちょっと待ってください!と土下座したくなるほど、時が経つのが早くておののいています。


いよいよ明日が本番となりました。当初の予定から変更してチケットをお手元に送らせいただきましたが、しっかりと受け取っていただきありがとうございます。書面でもお伝えした通り、開場時間・開演時間が変動する可能性がありますが、お時間の許す方はどうかお早めにいらしていただき、余裕を持って着席されることをお願い申し上げます。チケットが、多く出てしまっているようなのです。どうか皆さんがしっかりとお席に座ってご覧になれるようにと、そればかりを祈っています。

今、色々な気持ちが渦巻いています。
限られた時間の中でできる限りのことはして来ました。そのことに偽りはないのですが、大きな不安があります。
たくさんの方が興味を持ってくださり、貴重な時間を割いて劇場まで足を運んでくださる。そのことが本当にありがたく嬉しいのと同時に、これほど恐ろしいと思ったことはありません。なぜかというと、この会は商業的なものではないため、気を配らなけらばいけないのは自分です。皆様に何かご不憫をおかけしてしまわないか、滞りなく進んで行くのか、かといって自分が主催の会ではないため出過ぎたことをしてはならないし・・・。という不安。
そして「京鹿子娘道成寺」という演目に対して、届きたいところまで届かないもどかしさ。未熟者の私にとっては当たり前のことなのですが、本当に難しいのです。日本舞踊とは、踊りとは、舞台に立つとは。今まで考えもしなかった根本的なことに、悩まされています。
演じるのは白拍子花子。恋する男に対しての情念が凄いのです。女の持っている感情がいたるところに詰め込まれている感じです。でもそれを表に出すのではなく、目に見えない身体の中の魂の部分で表現することが大切なのだと今の段階ではそう感じています。
恐ろしく奥の深いものだと実感している今、そのことがわかっただけでも、得たものがあるように思います。

おっと。みなさんにお伝えしたいのは、そんな私の悶々とした悩みではなく!
この演目は随所にあっと驚く仕掛けが施されています。
幕あきから楽しみにしていただきたいですし、舞台正面にずらっと地方(じかた)さんが居並んだ光景、次々と登場する小道具、瞬きする間に衣装が・・・!これは観てのお楽しみとしましょうか。坊主の格好をした人たちも登場しますし、客席には・・・・!これもお楽しみとしましょう。こうやって書いてみると、本当に楽しく華やかなレビューなのだなと思います。日本の地で昔から人々を興奮させ愉しまれて来たもの、これは今の時代でも十分に通じると思うのです。

どうか楽しんでいただけますように。
劇場でお待ちしております。

すみ花